「退職するのが面倒だから働いている」
「辞めたいのに辞めさせてくれない」
こんな悩みを抱える人が未だに大勢存在するのは、日本特有の現象です。そんな社会に求められるように登場したのが、本人に代わって退職の意思を伝えてくれる「退職代行サービス」です。名前が何だか怪しい・打たれ弱い若者向けのサービスだという指摘もありますが、すでに新聞で特集されているほどの反響を呼んでいます。
どんな時に使えるサービスなのか・メリットや口コミ&評判について紹介します。
「退職代行」のメリットとは?どんな時に使えるサービス?
退職代行とは、書面上の退職手続きではなく「口頭で退職の意思を伝えてくれる」サービスです。
退職意思を伝えたあとは手続き方法について伝言を預かり、サービス利用者に教えてくれます。あとは伝言・郵送の書面に従って退職を申し出れば、晴れて会社から解放されます。
相談~退職合意までわずか即日で、なかには3時間程度で済む場合もあります。
退職代行サービスを使う理由・メリット
わざわざ第三者に退職意思を伝言してもらう必要があるのは、話し合いが出来る状況にないからです。上司で1対1で話し合っても、価値観の違い・社風が原因で全く理解してもらえません。実際に、こんな悩みを抱える人が代行サービス利用者の中心です。
退職代行サービスを使う人
- 人手不足で辞めるに辞められず、会社の雰囲気もピリピリしている。
- 同僚や上司とまったく馬が合わず、コミュニケーションがとれない。
- セクハラ・パワハラが横行している。
- 求職面談のときの説明と全く違った。
とはいえ、お世話になった上司・同僚に負担をかけたくないからこそ「働き続ける」という選択をしているのではないでしょうか。
退職代行を使うこと、自分ひとり辞める罪悪感から解放されます。「第三者に伝言してもらう」という行動そのものにより、勤務先からの威圧・引き留め作戦をやめさせることも出来ます。なかにはこんな利用体験談もあります。
自力でやめようとした時
・退職日延長2回→補充入らずシフトそのまま退職日うやむや
・有給日数わからん
・有給消化中も出勤しろ
・今まで退職者には有給も退職金も無いそんな私は退職代行に依頼
(あっさり有給消化期間に入りました)— むー (@mu_min927) January 18, 2019
法的措置に出なくても、会社が冷静になって退職者に配慮してくれるケースです。
「勇気がなくて退職意思を伝えられない」人だけのサービスではなく、いま雇用者を取り巻く不利な状況に風穴を開けるサービスなのです。
最大のメリット:「解雇扱い」を回避できる
再就職・転職を視野に入れているなら、絶対に避けたいのが「解雇扱い」です。辞めるつもりなのに一切連絡せずにいると、無断欠勤を理由に解雇扱いになりかねません。
退職代行サービスは「退職日まで出勤できない(欠勤する)」ことをしっかり伝えてくれるので、解雇ではなく自己都合退職として会社を辞められます。

再就職で不利にならないよう先手を打てるのは、退職代行サービス最大のメリットです。
すぐに辞められるのは何故?
すこし労基法・民法について調べた人であれば、すぐに辞められることに疑問を感じていませんか?
確かに、民法では次のように規定されています。
雇用の解約の申し入れ(退職を申し出るべき時期):
無期雇用…2週間前まで(民法627条1項)
有期雇用…3ヵ月前まで(民法626条)
ほかにも、労基法20条では1カ月以上前の予告が必要とされています。しかしこれは解雇通知しようとする雇い主側に対する条文であり「急に収入がなくなることで労働者が困らないように」との目的があります。
そもそもこれらの条文に関係なく、自己都合退職はいつでも出来ることが明文化されています。
民法628条(一部抜粋)
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。
つまり、体調不良その他働き続けられない理由があれば、いつでも退職できます。これがすぐに辞められることの根拠です。
「会社辞めます」は口頭&一方的でOK
「それでもキチンとした手続きや話し合いがないと退職できないのでは?」という疑問を抱く人が多数派ではないでしょうか。法的に会社を辞めるには、雇用者が口頭&一方的に意思表示するだけで十分です。
書類提出や退職理由を明かす義務は、民法・労働基準法のどこにもありません。また、退職する人を引き留めたいと本気で考えているわけでもありません。他の人を雇い始めることはそう難しくないからです。
後々のトラブルを避けて「お互い合意の上で雇用契約を解除した」という証拠を残したい企業の本音が、面倒な退職手続きの実態なのです。

「退職理由をきっちり話してほしい」というのは、単なる会社側の都合です。法的効力はありません!
退職代行サービスが求められる理由
退職代行サービスに毎年数千人~数万人が駆け込むのは、やはりブラック企業・企業のハラスメント体質が理由です。
厚労省が毎年実施している「個別労働紛争解決制度」の実施状況によると、2017年の約25万件の相談のうち7万件が「いじめ・嫌がらせ」でした。6年連続で、人間関係やいじめ問題に関するトラブルが起きています。
参考:日経新聞記事(リンク)
悩み抜いたからこそ退職代行を使う
退職代行サービスを使う人の心中はさまざまです。決して一時の感情によるものではありません。
→ 引き止められてなんとなく妥協してしまい退職できず。
同じ職種で働いていた数人はとても良い人たちだったので今も心苦しかったり罪悪感があったり。
でも退職しないとどんどん気持ちがおかしくなっていきそうだった。
正解が不正解がまだわからない。
辞められたことは嬉しいのは事実。— 灯 (@i9PaIOY0ZsSvFz0) January 14, 2019
多少理不尽なことがあっても職場に耐えるべきという時代は終わりました。我慢して働き続けていても、心と体のバランスが崩れるだけです。お金よりも「本当に自分らしい生き方」をつかむために、退職代行サービスを使ってみませんか。
このサイトの運営者:タイチ(32歳)

退職代行サービスで退職に成功し、現在はリモートワークでノマド生活中。退職代行に関する情報・利用前に目を通したい知識をを紹介しています。